言の葉通信

2026-04-09 18:28:00

新年度はまた新たな気持ちで

 また新しい年度が始まりました。

 新しく進級して、自分を取り巻く環境に変化があると、楽しみな反面不安もありますね。通塾生にも、いろいろな変化を表情に滲ませている様子が窺えます。

 「言の葉の森」にも、新しい通塾生が加わり、前向きに勉強に勤しんでいます。「加わり」といっても、1対1の個人経営ですので、変化を実感するのは私だけかな…と思いますが…。

 この3月、4月の新規入塾生は4名(4月9日現在)。うち、3名が、かつての通塾生の保護者様の紹介、かつての通塾生の弟妹です。「繋がり」を感じずにいられません。

 開塾から6年の「言の葉の森」が、こうして繋がっていくのだと思うと、とても感慨深いです。そして、頼っていただけることも嬉しく思います。

 今年度も、「国語」を通して個々の学びを深められる充実した一年となりますよう、心から願います。

 

2026-03-31 15:06:00

「言の葉の森」での学習

 現在、小学3年生~中学3年生までの、すべての学年の生徒が通塾してくれています。

 ところで、「言の葉の森」で、国語だけって… どんな勉強をしているんだろう? という疑問にお応えできるよう、簡単に紹介をしようと思います。ただし、個人の特性によって行う内容も変わりますので、一般的にはこのような感じ、という紹介となります。

 

〈小学3年生・4年生〉

 国語の読解力をつける根本となる「読書に親しむ」ことに重点を置いています。読書習慣は、小学4年生でほぼ確立すると言われ、これ以降に読書習慣をつけるのはかなり困難となります。よほど、感動する本に出会うとか、読書を好きになる機会に恵まれない限り、とても難しい…。漢字や言語、読解問題にも取り組みますが、それはかなり簡単なもので、高学年につなげる訓練程度です。「読書」を通して、楽しむ、想像する、文章への抵抗感を薄めることが中心です。

 

〈小学5年生・6年生〉

 少し長めの単行本を読み進めるようになったら、自分で選書した読書から授業が始まります。漢字・言語、特にことわざや慣用句を多く取り入れるようにしています。200字~500字程度の長さの文章読解を通し、その答えの根拠を見つけながら読み取る力をつけていきます。6年生になると、中学校に入る前の準備も兼ねて、文法的なことも取り入れながら、論理的に考える学習を盛り込んでいます。

 

〈中学生〉

 最初の一年間で、読解のための、特に、テストに対応できる基本をしっかり学びます。そこから、様々な文章問題に取り組み、最終的には高校入試につなげていきます。基本に一年かかるので、入塾はやはり中一からがお勧めです。

 教科書の内容は学校でしっかりと学んでいることを前提に、振り返り程度の問題にも取り組んでいます。文法は、文章読解にもつながるものなので、かなりしっかりと取り組みます。

 中1で基礎基本を身に付け、中2で基礎を生かした応用的内容、中3の一年間で入試対策的内容に取り組みます。1・2年生での総合的な基礎作りが、かなり重要になります。

 

 かなり大雑把ではありますが、上記の流れが基本です。どの学年から入塾するかによっても変わってきますし、その子の特牲によっても変わります。

 ただ、私の長い国語指導の経験からはっきりと言えることは、「読書を楽しむことがすべての基本」であるということ。長い文章でも抵抗なく楽しんで読むくらいでなければ、中学校の長文読解は、ただの呪文のような言葉の羅列にしか見えなくなり、とても解くことはできません。

2026-03-17 15:06:00

読書はただ楽しめばいい

 仕事柄、人に読書をすすめることが多い。読解力には必須だと思っているし、語彙力もつくし、自分の世界も広がるし……。読書の効果をあげれば限りがなく、実際に多くの学者や研究者も、読書から得られる効果を数多く実証している。

 が、しかし、読書の本質とは何だろう。何らかの効果を求めるためのものでも、勉強のためでもなくていいはずだ。それに、読書をすることは決して義務ではない。

 読書はただ、楽しめばいいのだ。本の中の世界に自分も足を踏み入れて、登場人物たちとともに冒険し、悩み、楽しめばいいのだ。

 そもそも、私の読書好きも、何か目的があって始めたわけではなかった。無類の読書好きの祖父が買い与えてくれたものを、ただ楽しんでいただけだった。読み終わればまた新しい本が、次々と私の手元にやって来た。自分から求めて書店に入ったのは、たぶん、小学5年生くらいの頃だったと思う。それまではずっと、祖父がセレクトした本を読んでいた。

 中学生になると、国語の教科書や国語便覧に載っていた文学史年表に興味を持った。古代の人々が書き残した書物を読んでみたいと思った。文豪と呼ばれる人物たちの書いたものを読んでみたいと思った。そして、手始めに、歴代の直木賞や芥川賞の受賞作品を読みあさったのだ。

 今思うと、中学生が好んで手に取る本ではなかった。友達がマンガの話で盛り上がっていたとき、私は井伏鱒二や安部公房を読んでいた。

 短大に入学した頃、推理小説に興味を持ち始めた。宮部みゆき作品に出会って、ある短編をきっかけに、教師の道に進もうと心が決まった。

 教師になってからは学校図書館の担当として、多くの中学生に楽しんでほしい本を購入し、読書を勧めてきた。そうして退職してからも、私の読書の歴史は続いている。

 そうして今、思うのだ。結局のところ「読書」とは何なのだろう。私の人生にとっては欠かせないものであるのは間違いない。読書で得た知識が間違いなく私を作り、支えてくれている。けれど、決して何らかの目的を持って続けてきたのではない。楽しいだけなのだ。

 読書はただ楽しめばいい。それだけのことだ。

 

 

2026-03-13 12:55:00

卒業おめでとう!!

 中学生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。

 澄み渡る青空の下、清々しい気持ちで母校を巣立っていったことでしょう。今日、たくさんの涙を流した人は、明日からは前向きな力強さを体の中に蓄えるのでしょう。

 「言の葉の森」からも、今年は二人の生徒が卒業しました。その二人に書いてもらった文章の一部を、ここで紹介します。もし入塾を検討されている方がいるならば、卒業生の生の声を参考にしていただければと思います。

【帯広市在住】

 以前は、日常的に読書をする習慣がなく、語彙力もあまりない状態で、国語力に伸び悩んでいました。しかし、通い始めてからは少しずつ読書に興味を持ち、古文や記述などの自分の苦手を重点的に学習する授業のおかげで、段々国語力が伸びていきました。さらに、マンツーマン形式なので、いつでも気軽に、質問や相談ができ、とても頼りになりました。国語の中でも、自分の苦手を克服しながら、さらにたくさんの本とも出会うことができました。

 

【帯広市在住】

 文章の読解力、読むスピードが上がり、通塾前よりテストの点数も上げることができました。毎回の漢字練習で、漢字の意味や使い方を覚えることができ、いろんな部首も覚えました。もし通塾を考えている人がいたら、この変化を体験してみてほしいです。

 

 二人とも入塾前は読書経験がほとんど皆無でした。長い文章を読むのも苦手でしたが、毎回複数の文章を読みとることで、それが自然に読解力につながっていったようです。

 冬にはいつも百人一首をしているのですが、Yくんは、お正月に親戚たちとも百人一首を楽しんだそうで、私とも対等に勝負ができるまでになりました。

 また、Eくんは、「言の葉の森」開塾当初からの入塾で、5年間も通い続けてくれました。5年間の成長を見続ける経験は、私には初めてのことでした。おしゃべりの絶えなかった小学生時代が懐かしく思い出されます。

 

 さあ、今度は新しいステージへの挑戦です。「言の葉の森」で身につけた力は、高校生活でも活かせるものと思っています。

 これからの人生に幸あれ!!

2025-09-13 15:16:00

すべてのエピソードが愛おしい 「ゆかいな床井くん」

 「おれ、大人になっても覚えていると思う。今日の、今の、この瞬間のこと。そういうふうに思うこと、ない?  ときどき。特別な感じがするやつ」

 そうそう、あるよ、あるある。私の場合は、大人になってから過ごした生徒たちの日々の中に、忘れられない特別な瞬間がある。

 

 『ゆかいな床井くん』は、暦ちゃんとユーモアあふれる床井くん達6年2組の1年間が綴られている。大きな事件は起きないけれど、先生のネクタイ柄が毎日違っていたり、虫やパクチーの好き嫌いを討論したり、故障した自販機からオロナミンCがたくさん出てきたり、みずみずしい感覚で心が揺れながら成長する姿が眩しくなる。

 「こ、このコッペパン、ちょいとに似てるんだ。食えない…」と、給食配膳をしながら、愛犬「ちょいと」の死に涙する床井くん。ぅ…愛おしすぎる。

 暦ちゃんの自問自答する姿も、うんうん、わかるよ、みんなこんな風に考えてるんだよね、と誰もが思うだろう。ニックネームにまつわるエピソードも、女の子たちのちょっとした駆け引きも、等身大の女の子の日常だ。

 

  どこの教室でも起こりうる日常が、とっても愛おしい。かつての私のクラスの子たちと重ねながら、心があたたかくしながら読み進めた。

 著者・戸森しるこさんの作品に、もっと早く出会っていたかった。そうしたら、学級文庫に置いて、生徒たちに読んでもらえたのに。

 高学年~中学生諸君に、絶対に読んでほしい一冊である。

 

ゆかいな床井くん

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