言の葉通信
国語は一生の宝になる
ある中学受験専門塾の講師の記事に激しく共感したので、一部抜粋して紹介します。
(国語が分かるようになるには)ただ、「量をこなそう」と考え、問題集をひたすら解くことで一気呵成(いっきかせい)にできるようになる科目でもないんですね。国語の成績を伸ばしていくには時間をかけた“体質改善”が必要で、まずは“筋肉”を鍛えることから始めなければいけない。地道な「筋トレ」を続けていれば、ある日突然できるようになる科目でもあるんです。
「体質改善」「地道な筋トレ」まさにこれ!!
当塾でも、常に意識して指導していることです。
文章を理解する上での最小単位「単語」を知らなければ、文章内容を読み取ることはできません。そして、その単語を構成する漢字がわからなければ、文章を読み進めることさえもできません。
漢字を一つ一つ学ぶこと、そこから意味を知り、熟語の理解につなげていく。その熟語によっては、歴史や経済といった社会的分野や、さまざまな分野への知識理解にまで発展することも多々あります。いまの小中学生には直接関わりない言葉でも、それらは「文章」には出てくるわけですから、関係ないからポイ!!とはならないのです。これがまさに、地道な「筋トレ」です。
そして同時に、読書による「体質改善」。最初はたいした興味もないまま始めた読書が、気がつくと「大の読書好き」になった子どもをたくさん見てきました。そうなると、一気に文章読解が楽になります。そもそも文章を読むことが苦ではなくなっているので、細かいところまで読み取るようになるのです。
そうして、定期テストや学力テストでは空欄ばかりで、そもそも何が書いてあるのかわからなかった中学生が、「体質改善」と「筋トレ」によって突然覚醒します。それはいつも、突然やってきます。毎日毎日逆上がりの練習をしていたら、あるとき突然クルッとできちゃった!!みたいな。
冒頭の記事のとおり、国語は「ある日突然できるようになる科目」でもあるのです。ただし、それは「体質改善」と「筋トレ」次第。
日常の日本語を使う「国語」だから、意外と軽視されがちですが、言いかえれば「一生使う日本語」を扱う科目です。国語は一度できるようになれば、「一生もの」の科目でもあると思っています。
「国語は一生の宝」であると信じる私は、今日も、生徒たちと学びます。