言の葉通信

2021-07-02 16:48:00

読書で「涙活」!?

 本を読んで涙腺が緩むことは以前からあった。ドラマや映画を観ていても然り。それにしても、最近、特に涙もろくなったなぁと感じる。

 たとえば朝ドラ「おかえりモネ」で…… ガンを患う写真家の田中さんが、送られてきた孫の写真を眺め、誰が撮ったんだか下手くそな写真だとけなし、「俺が最高の一枚を撮ってやるってんだ、もう…」と言っている姿に涙がポロッ…。こんな調子だから、いかにも涙を誘うような場面があったなら、気づけば嗚咽。我ながら、おいっ、ここでかよ!!と突っ込みたくなる。

 現在私が読んでいる本は、乃南アサ『六月の雪』。日本の植民地であった時代の台湾で過ごしていた祖母の足跡を辿る孫娘の旅を描いているのだが、当然台湾の歴史等も描かれていて、これがまた涙を誘うのだ。

 私が本を読むのはいつも寝る前、ベッドに入ったあと。『六月の雪』を読み始めてからは、ダメだ、これ以上寝る前に泣いてられない…と思って本を閉じることが多い。そうして朝まで爆睡…。

 ところが、これがとても良いらしいのだ。寝る前に泣くと、自律神経が整い、リラックスして快眠できるとか。これを「涙活(るいかつ)」と言い、心のデトックス効果が抜群なのだそうだ。

 確かに、思いっきり泣いた後はスッキリする。

 寝付けない夜は、泣ける本を読むことにしよう!