言の葉通信

2021-06-24 14:36:00

小学高学年に身につけてほしい「国語力」

 高学年になると、中学校入学を意識し始める時期。「中一ギャップ」と言われるほど、中学校に入学した途端、小学校との学習の進め方の違いに子どもは戸惑います。そのギャップを少しでも解消するためにも、国語科では「基本的な日本語の使い方」をしっかりマスターしておきたいところです。

 たとえば、文章を書くときには漢字と仮名を適切に使い分ける、送り仮名や仮名遣いに注意する、文字を正しく書くことです。さらに、高学年になると、文章を科学的思考で読むことも必要になってきます。

 国語でいう「科学的思考」とは、何かを語るときに理由や根拠が必要になったり、「もし~ならば」というような決まった言い回しがあったり、図やグラフと文章を読み比べたり……。よく国語は答えがひとつではない、曖昧だと思われがちですが、それは間違いです。国語にもはっきりと答えを導き出せるし、しっかり文章を読み取れば答えを見つけることができます。文章を書くときにも文章の組み立て方を知っていれば、わりと簡単に記述できます。

 中学生になると勉強が格段と難しく感じるのは、これまでは広く浅く、多くを認められながら答えられていたのが、「テストではこう答えるんだ!」みたいな、急に答えの範囲が狭まってしまう気がするからかもしれません。

 小学高学年には「国語科の中一ギャップ」を感じることが軽減されるよう、文章を科学的な目で見ながら、読解力を深めることを目指します。